厚生労働省では、2009年8月に「チーム医療」に関する検討会が立ち上げられ、2010年3月に「チーム医療の推進について」と題する報告書を上げました。これに基づき、現在、看護職などの業務範囲や教育を見直す作業が、早急に進められているのです。
この「チーム医療」とは、どういったものなのか?それはさまざまな医療従事者や医療関係者が連携して、一人の患者へのケアにあたることをいいます。チームで連携することにより、医師の関係がフラットになり、それぞれの専門性を発揮しやすくなります。その上、多くのエキスパートが参加していることで患者の要望に合わせた質の高い医療を行なえるようになるのです。
チーム医療では、医師、看護師、臨床検査技師、薬剤師、栄養士、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、視能訓練士、診療放射線技師、医療ソーシャルワーカー、リンパドレナージセラピスト、診療情報管理士、細胞検査士、臨床工学技士などの医療従事者から、臨床心理士・宗教家・音楽療法士・アロマセラピストなどの専門家、そして、患者本人と家族や友人などもみんながチームのメンバーとなります。そのため、患者本人も「チーム医療」のメンバーであるという自覚を持って、体調の変化や治療に対する不安など医師などに伝える義務があるのです。
海外のチーム医療と違い、日本の「チーム医療」では日々の業務が多忙で、期待されているような効果が出ているとは言い切れません。それは通常の業務をこなしながら、チームミーティングなどに参加しなければならず、必ずしも患者に対して質の高いチーム医療ができていると言えないからです。まだまだ多くの課題が残されていると言えるでしょう。
チーム医療に参加することには大きな魅力があります。その魅力とは、患者をサポートするためにそれぞれの分野のエキスパートが集まり連携を図ることでしょう。参加することで、専門外の知識やスキルを総合的に身に付けることができて、自身のスキルアップへと繋がること間違いなしです。専門外だからこそ、患者や治療の違和感に気付けることもあり、そういった素人目線も必要とされています。さまざまな分野のエキスパートと一緒に仕事をすることで「チーム医療」のプロフェッショナルを目指しませんか?
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