チーム医療で必要とされる看護師のコミュニケーション能力

「チーム医療」で求められる看護師の役割

チーム医療に関する研究で、各エキスパートが「看護師にどのような役割を期待しているか」という調査結果が発表されています。その調査結果より、「チーム医療における看護師に求められる役割」をご紹介します。
・コミュニケーションと環境作り
チーム内には、さまざまな職種の専門家がメンバーとして参加しています。そんなメンバーに対して、情報収集、伝達、提供、交換、共有などを行うこと、また、コミュニケーション環境を作り、メンバー同士の調整役を担うことを期待されています。

・看護の専門職として積極的なチームへの参加
看護の専門職である自覚を持って、看護技術や知識、スキルなどの向上を目指すこと。看護師としての専門性を生かし、知識の伝達や医療現場への積極的な参加を期待されています。

・患者へのサポートとメンタルケア
看護師は、チーム内でもっとも患者と接する時間が長いポジションです。そのため、患者への適切なサポートとメンタルケアを期待されています。また、患者の代弁者として、患者の意見や要望、実状など、他のメンバーに伝えることが求められています。

・看護師への教育と指導と育成
「チーム医療」に参加したことによって得た知識や情報などを後輩の看護師や同僚の看護師に対して、適切に伝え、教育や指導を行うことで育成することも期待されています。

求められるコミュニケーション能力

このように、看護師に求められている役割は、「チーム内のコミュニケーションを円滑にし、メンバー同士の調整を担う」「看護師として医療現場への積極的な参加」「患者のサポートやメンタルケア」「看護師の教育や指導」などが主なものと分かりました。それぞれの項目を見てわかる通り、人と関わる項目がとても多いです。つまり、看護師に求められている役割を果たすことに、コミュニケーション能力は必須であることがわかります。
他の意見として、「看護師の得た情報の伝達」「看護の知識を教えてほしい」「広く情報提供してほしい」などの意見もあるようです。全てをパーフェクトにこなすことは難しいことですが、チーム医療で求められている役割を知っておくことはとても大切なことです。それは、今後チーム医療に携わることになったときの参考になると同時に、看護師として自分がすべきことがよく分かるからです。